シカゴ商品取引所の穀物相場は今週、利食い売りにもみ合う場面もあったが、週末にトウモロコシ、大豆とも輸出の好調さが示されると一段高となった。
来週も引き続き原油相場の動向が気になり、1バレル=100ドル乗せに挑戦する場面となれば、穀物相場も上値を追う展開が予想される。ただ、原油相場が調整局面となれば、追随することになりそうだ。
今週23日、大豆先物相場は11ドルの大台に乗せ、1988年の高値10.99ドルを上回り、73年6月の史上最高値12.90ドル以来の高値をつけた。きっかけは、この日発表された輸出成約高で、純成約が180万7600トンと予想レンジを大幅に上回ったこと。特にこのうち119万6200トンが中国向けだったことから、中国の米国産大豆の輸入の活発化を裏付ける形となった。
さらに、トウモロコシの輸出も好調で、反発局面にある小麦も含め、穀物相場全体に強気ムードが広がった。こうした中国の穀物輸入の具体的なニュースは、中国を中心とするアジア経済の急成長が食用油や飼料穀物需要の拡大につながるとの見通しに確信させるにいたっている。
米独立系先物取引会社バウアー・トレーディングのジェームズ・バウアー社長は、「小麦の減産で、世界的に飼料需要がトウモロコシに向かう中で、米国産トウモロコシの輸出ペースは前年同期比で33%も上回っている。また、トウモロコシの主要輸出国だった中国の役割は、永遠に終わった可能性もある」と指摘する。
穀物需要拡大の背景には、飼料需要だけでなく、燃料需要の急増があることも言うまでもない。穀物価格が原油価格に連動することが日常化し、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場が穀物相場の指標性を持ち始めている。
20日夜の時間外取引で、99.29ドルをつけた後、いったん調整するかに思われた原油先物相場は週末再び上昇、98.18ドルと終値ベースの最高値を更新、穀物相場の下支えとなっている。
バウアー氏は「原油価格はアジアの需要拡大に継続的に支えられている。穀物価格が原油価格と恒常的に連動することで、穀物の伝統的な相場の上下動のサイクルも調節されつつある。こうした状況が、食料(Food)、燃料(Fuel)、飼料(Feed)の3つのFが拡大する中で穀物相場に強気になる主な理由だ」と強調する。来週も、原油価格が再び最高値に、そして100ドルの大台乗せに挑戦するかが、穀物相場にとっても最大の関心になりそうだ。
一方、中国の大豆輸入ペースに関しては、「既に中国当局の在庫積み増しは一巡したのではないか」(日系大手商社)との見方も出てきている。輸出の鈍化を示す数字やニュースが出て、原油価格も落ち着いた動きとなった場合は、トウモロコシ、大豆とも利食い売りに調整する可能性もありそうだ。
23日の立ち会い取引の終値は以下の通り(1ブッシェル当たり)。トウモロコシ12月きり=前週末比9.50セント高の389.00セント▽大豆08年1月きり=同22.50セント高の1100.25セント▽小麦12月きり=同77.00セント高の826.50セント。(了)



