2007年10月27日

〔シカゴ穀物展望〕

【シカゴ26日時事】
シカゴ商品取引所の穀物相場は今週、小麦相場が急落する中で前半は弱地合いで推移したものの、週後半に再び史上最高値を更新した原油相場につれて、トウモロコシ、大豆ともに堅調な展開となった。

目先は、南米の天候以外ではファンダメンタルズ面での手掛かり材料に乏しいことから、引き続き原油やその他の商品相場、外国為替相場などの外部材料を眺めながらの展開となりそうだ。

今週の小麦相場は、ロシアの小麦輸出関税の引き上げをめぐる話で一喜一憂させられた。特に、うわさが確認されなかった23日、先送り方針が明らかになった24日には、2日連続で値幅制限いっぱいまで急落。オーストラリアの生産高の水準も既に織り込まれる中では、「相場は当面の天井をつけた可能性がある」(市場筋)との声も増えている。少なくとも、これまで穀物相場全体を引っ張ってきた主役の座からは降りることになりそうだ。

一方、今週相場のけん引役となったのは一気に1バレル=92ドルを突破する急騰を演じた原油相場だ。バイオディーゼルへの連想で、週後半、大豆油が上昇し、大豆やトウモロコシもつれ高となった。市場では「今週の穀物相場は、ファンダメンタルズでは何も論じられなかった」(日系大手商社)とのぼやきも聞かれた。

米国で収穫作業が終盤となり、南米の天候もサプライズが少ない中では、来週も原油相場の動向や、輸出に影響を与える外為相場に注目が集まりそうだ。ただ長期的には、来年度の米国での作付面積の見通しが随時、材料視されそう。例えば、「窒素肥料の値上がりが顕著で、トウモロコシから大豆への作付面積のシフトが加速されそうだ」(日系大手商社)との指摘も出ている。

さらに、エタノールやその副産物である乾燥ディスティラー・グレイン(DDG)の需給動向なども、中長期的な需給予測の中で関心を集めそう。ともに、輸送などのロジスティックの問題が指摘されており、エタノールは現在、需要拡大にブレーキが掛かっている。

急成長を続けた業界が転機を迎えていることは間違いないが、ここにきて原油相場の高騰が再びエタノール市場に影響を与えつつあるようだ。CBOTのエタノール先物相場は、昨年6月の1ガロン=4ドル超から、9月末には1.5ドル前後まで急落していたが、現在は1.7ドル程度まで急反発している。ある日系大手商社の穀物トレーダーは「原油価格の高騰を受けて石油会社がようやくエタノールの使用量を増やし始めたのでは。結局、エタノール需要の頭打ちは、ロジスティックの問題だけではなく、経済的理由も大きかったのではないか」と推測している。いずれにせよ、過渡期を迎えているエタノール業界の状況は刻々と変化しているようで、穀物相場への影響も随時チェックしていく必要がありそうだ。26日の立ち会い取引の終値は以下の通り(1ブッシェル当たり)。トウモロコシ12月きり=前週末比1.75セント高の372.00セント▽大豆11月きり=同12.25セント高の995.50セント▽小麦12月きり=同55.50セント安の800.00セント。(了)

ペンメモ
・大豆油が約32年ぶりの高値を記録。
・農家によるヘッジ売りが増大した。一方、ドル安とブラジルレアル高に加えて、ブラジルのリオグランデドスル州の多過ぎる降雨をめぐる若干の懸念も支援材料。
・マトグロソ州の大豆産地は今週の降雨によって恩恵を受けている
・商品ファンドは大豆約3000枚を買っていた。推定出来高は先物が14万8226枚、オプションが3万4073枚に膨らんだ。
posted by M@H at 18:05| Comment(0) | TrackBack(0) | シカゴ穀物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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